年金から特別徴収される保険料について
特別徴収とは?
65歳以上の年金受給者の人は振込通知書に記載されている「介護保険料」や「健康保険料」、「住民税」について見たことがあると思います。
この年金から保険料が特別徴収される仕組みはちゃんと法律で決まっています。
年金から保険料を徴収する仕組みを「特別徴収」と言い、納付書や口座引き落としで保険料を納めることを「普通徴収」と言います。
「特別徴収」は各個人の年金支給額を含む前年の所得額に基づいて「各自治体が算出した保険料」を年金機構があずかる仕組みです。
保険料額の納め忘れを無くすことと、納める手間を省くのがその目的とされています。
特別徴収の対象者
・当該年の4月1日現在において、65歳以上(国民健康保険は、かつ75歳未満)であること。
・当該年の4月1日現在において、特別徴収の対象年の支払額が、年額18万円以上であること。
上記の2つの条件を満たすと年金から特別徴収が開始されます。
65歳になったらすぐに特別徴収が始まるわけではなく、自治体と年金機構の情報のやりとりの準備が整う半年後くらいから特別徴収が始まります。
その時はあらかじめ自治体と日本年金機構から通知書が送られてきます。
「国民健康保険」は75歳になると「後期高齢者医療保険」になります。
「国民健康保険」は世帯主の年金から世帯全員分が徴収され、「後期高齢者医療保険」はそれぞれ各自の年金から特別徴収されます。
特別徴収される年金の種類
・老齢・退職年金、障害年金及び遺族年金(個人住民税は老齢・退職年金のみ)が対象。
また、単独で18万円を超える場合のみ対象年金となる。
・ただし介護保険料と国民健康保険料(税)、介護保険料と後期高齢者医療制度の保険料のそれぞれの合計額が年金受給額の2分の1を超える場合は、国民健康保険料(税)、後期高齢者医療制度の保険料の特別徴収は行わない。
『老齢年金』+『遺族年金』など数種類の年金を受給している場合は、老齢基礎年金から優先的に特別徴収されます。また遺族年金から特別徴収されていて、途中から老齢基礎年金が発生した場合は老齢基礎年金からの特別徴収に切り替わります。
仮徴収と本徴収について
特別徴収される保険料額は年の途中で変わることがあります。
数百円くらいの差なら驚くことはないけど、中には倍以上の保険料額になる人もいます。
まず知っておいていただきたいのが、仮徴収は4月、6月、8月の定期支払いの年金からそれぞれ2か月分の保険料を徴収し、本徴収は10月、12月、2月の定期支払いの年金からそれぞれ2か月分の保険料を徴収するということ。
例えば、4月に振り込まれる年金は「2月分+3月分」の2か月分が後払いされますが、4月に振り込まれる年金から特別徴収される保険料は「4月分+5月分」です。
そして保険料は「前年の所得額を元に算定された保険料」を4月~翌年3月までの1年間で徴収します。
ですが、実はこの前年の所得額が確定するのが毎年大体6月頃なので、4月定期払~8月定期払時には「前年の所得額を元に算定された保険料での徴収」が間に合わないのです。
そこで、4月定期払~8月定期払では2月定期払で徴収した保険料額を仮の保険料額として徴収します。
その後「前年の所得額を元に算定された保険料」が決定するので、10月定期払からは本来の保険料額を徴収することになります。(早めに8月定期払から変わる場合もあります。)
国民健康保険料については、このような仕組みだと受給者の生活に影響が出てしまう恐れがあるため、仕組みを見直して平準化が行われています。
2年間連続して保険料が変わらなかった場合、前年度の保険料を6等分して特別徴収額するように変わってきています。
住民税(市・県民税)について
年金から住民税(市県民税)が特別徴収されている人の中には、給料から引かれたり市役所に住民税を納めたうえに年金からも引かれてい人がいます。
実は、年金収入と他の収入(給与収入や家賃収入)がある場合、各所得額に応じた住民税をそれぞれの収入から徴収する仕組みとなっています。
(厳密には年間合計所得額から住民税額を算定して、それぞれの所得額に応じて按分して徴収します。)
まとめ
なんだか非常にややっこしい仕組みなので理解に苦しむ人も多いことでしょう。
でもこういった内容については市役所や日本年金機構から送られてくる通知書にちゃんと書かれています。
ただし如何せん通知書の文字が非常に小さいので、ちゃんと読むに一苦労!
通知書の文字はもっと大きくして読みやすくしてほしいものですね!