国民年金の振替加算は手続きが必要?手続きしないと支給漏れになる?

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おとうさん、私の年金に振替加算って加算されているのかしら?

ん~、どうだろう?ぼくの年金に加給年金はついてたけどね。

手続きしないともらえないのかしら?

手続きが必要なら、何か通知が送られてくると思うけど。
そもそも振替加算ってなに?

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振替加算とは?

分かりやすいように、今回は年上の夫に厚生年金加入期間が40年あり、年下の妻は結婚後、専業主婦で若い頃に勤めていた時の厚生年金加入期間が3年あると仮定してお話しますね!

この条件の場合、夫が65歳になる(定額部分が発生)と加給年金が夫の厚生年金に加算され始めますが、妻が65歳になると加給年金の権利自体が消滅します。

その代わりに妻の基礎年金に生年月日に応じた加算金が加算され始めます。この加算金のことを振替加算といいます。

<捕足情報>
・昭和41年4月2日以後に生まれた妻には振替加算はない。
・夫と妻が逆の立場であっても加算される。
・夫が旧法の年金を受取っている場合は加給年金は消滅しないため、振替加算が発生しない。
・妻が65歳以降に初めて基礎年金を受け取る権利が発生した場合でも、条件を満たせば振替加算が加算される。
・夫の定額部分の発生年齢は生年月日で異なる(長期加入特例に該当する場合は年齢は関係なし)。

振替加算を受け取ることができる条件

1.妻が大正15年4月2日から昭和41年4月1日までの間に生まれていること

2.妻が老齢基礎年金の他に老齢厚生年金や退職共済年金を受けている場合は、厚生年金保険および共済組合等の加入期間を併せて240月未満であること

3.妻の共済組合等の加入期間を除いた厚生年金保険の35歳以降の(夫は40歳以降の)加入期間が、次の表の「加入期間」未満であること

生年月日加入期間
1 昭和22年4月1日以前 180月(15年)
2 昭和22年4月2日~昭和23年4月1日 192月(16年)
3 昭和23年4月2日~昭和24年4月1日 204月(17年)
4 昭和24年4月2日~昭和25年4月1日 216月(18年)
5 昭和25年4月2日~昭和26年4月1日 228月(19年)

振替加算の手続きは必要?

年金請求手続きの際に、請求書にお互いの配偶者氏名や基礎年金番号を記入し、戸籍謄本や住民票、配偶者の所得証明書を添付していれば基本的に手続きは不要です。

夫が65歳に到達すると自動的に加算処理が行われ、「支給額変更通知書」という通知書が送付されます。

ただし、下記のような例外に該当する場合は手続きが必要です。

<例外>

1.65歳以上の夫が厚生年金保険および共済組合等の加入期間を併せて240月以上の老齢年金または障害年金(1,2級)を受けられるようになった場合

2.65歳以上の夫が退職による年金額改定によって、厚生年金保険および共済組合等の加入期間を併せて初めて240月以上になった場合

3.夫が共済年金だけで加入期間が20年以上ある場合(必ずという訳ではないので確認が必要)

4.妻の方が夫よりも年上の場合で夫が65歳になった時

いずれの場合も「老齢基礎年金額加算開始事由該当届」という書類に①戸籍謄本②住民票③妻の所得証明書④夫の年金証書のコピーを添えて年金事務所に提出しなくてはいけません。

いくら加算される?

振替加算の金額は妻の生年月日によって下記の金額に決まっています。

妻(夫)の生年月日年額(円)
大正15年4月2日~昭和2年4月1日224,300
昭和2年4月2日~昭和3年4月1日218,244
昭和3年4月2日~昭和4年4月1日212,412
昭和4年4月2日~昭和5年4月1日206,356
昭和5年4月2日~昭和6年4月1日200,300
昭和6年4月2日~昭和7年4月1日194,468
昭和7年4月2日~昭和8年4月1日188,412
昭和8年4月2日~昭和9年4月1日182,356
昭和9年4月2日~昭和10年4月1日176,524
昭和10年4月2日~昭和11年4月1日170,468
昭和11年4月2日~昭和12年4月1日164,412
昭和12年4月2日~昭和13年4月1日158,580
昭和13年4月2日~昭和14年4月1日152,524
昭和14年4月2日~昭和15年4月1日146,468
昭和15年4月2日~昭和16年4月1日140,636
昭和16年4月2日~昭和17年4月1日134,580
昭和17年4月2日~昭和18年4月1日128,524
昭和18年4月2日~昭和19年4月1日122,692
昭和19年4月2日~昭和20年4月1日116,636
昭和20年4月2日~昭和21年4月1日110,580
昭和21年4月2日~昭和22年4月1日104,748
昭和22年4月2日~昭和23年4月1日98,692
昭和23年4月2日~昭和24年4月1日92,636
昭和24年4月2日~昭和25年4月1日86,804
昭和25年4月2日~昭和26年4月1日80,748
昭和26年4月2日~昭和27年4月1日74,692
昭和27年4月2日~昭和28年4月1日68,860
昭和28年4月2日~昭和29年4月1日62,804
昭和29年4月2日~昭和30年4月1日56,748
昭和30年4月2日~昭和31年4月1日50,916
昭和31年4月2日~昭和32年4月1日44,860
昭和32年4月2日~昭和33年4月1日38,804
昭和33年4月2日~昭和34年4月1日32,972
昭和34年4月2日~昭和35年4月1日26,916
昭和35年4月2日~昭和36年4月1日20,860
昭和36年4月2日~昭和37年4月1日15,028
昭和37年4月2日~昭和38年4月1日15,028
昭和38年4月2日~昭和39年4月1日15,028
昭和39年4月2日~昭和40年4月1日15,028
昭和40年4月2日~昭和41年4月1日15,028
昭和41年4月2日以後

新法に切り替わる昭和61年4月より前に20歳を迎えた方は国民年金への加入が任意だったので保険料を納めていない方がほとんどでした。
そのような方々を救済する意味合いの加算金なんですね!

いつからいつまで加算される?

加算され始めるのは妻の65歳の誕生月の翌月分からです。(姉さん女房の場合は夫の65歳誕生月の翌月分から。)

そして、基本的に生涯加算され続け、離婚して名前が変わっても支給されます。

<補足情報>
・基礎年金を繰上げ受給したとしても加算開始は65歳から
・障害基礎年金を受給する場合や離婚分割により「離婚時みなし被保険者期間」と自分の厚生年金期間の合計が20年以上となった場合は振替加算の支給は停止される

自分の年金に振替加算が付いているのか確認したい

ご自分の年金に振替加算が付いているのか調べるには、毎年6月に送られてくる「年金額改定通知書」で確認できます。(2018年は送付されていません)

①のところに「振替加算額」として金額が記載されていれば振替加算がついています。

または、「年金決定通知書・支給額変更通知書」でも確認できます。

65歳以降に送られてきた「年金決定通知書・支給額変更通知書」の裏面の(B)国民年金(基礎年金)の「加算額」欄に金額が記載されていれば振替加算がついています。

もし加算されていないようなら「ねんきんダイヤル」か「年金事務所」に問い合わせしましょう!

まとめ

夫の共済年金に加給年金が加算されていた場合で、妻の振替加算が行われていないケースが多くありました。

共済組合と日本年金機構はまったく別の組織であるため、情報のやり取りが正確におこなわれていなかったことが原因です。

「支給漏れ」としてニュースなどで騒がれましたが、該当者には通知が送付されて支給手続きが進んでいるようです。

日本年金機構だけに責任があるとは言えませんが、不手際が多いのは事実。

受給者に不利益が生じるようなことがないようにしてもらいたいものです。

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コメント

  1. N・T様 より:

    今年8月に満65歳になったので老齢基礎年金および老齢厚生年金の請求をしたが、年金決定通知書が届かないのに年金振込通知書が送付されてきた。支払額の内訳がわからないでいる。老齢基礎年金額や振替加算額、老齢厚生年金額もわからないまま受け取るのか。年金振込通知書に記載されている支払額をみると、(振替加算額と老齢厚生年金額が同じような額なもので)振替加算または老齢厚生年金のいずれかが支払い漏れになっているように思うのですが。

    • ねんきん先生 より:

      返事が遅くなり申し訳ありません。
      >年金決定通知書が届かないのに年金振込通知書が送付されてきた

      「振込通知書」は10月に届いたのですね?
      65歳前の特別支給の老齢厚生年金を受け取っておられた方でしょうか?
      そうであればハガキで請求手続きをしたと思います。
      ハガキは8月中に投函されましたでしょうか?
      8月中に投函されたのであれば問題はありませんが、郵便事情により「年金額決定通知書」と「振込通知書」が前後して届く可能性があります。
      もし10月15日を過ぎても「年金額決定通知書」が届かないなら問合せをした方が宜しいかと思います。

      >振替加算または老齢厚生年金のいずれかが支払い漏れになっているように思うのですが

      ①ご主人は奥様より年上の方でしょうか?
      もし奥様の方が年上なら「振替加算」が支給され始めるのはご主人が65歳になってからです。

      ②ご主人は厚生年金に加給年金が加算されていたのでしょうか?
      もし共済年金に加算されていたのなら振替加算の支給開始が遅れることがあります。

      ③ハガキの「老齢厚生年金だけを繰下げする」か「老齢基礎年金だけを繰下げする」に〇をお付けになりませんでしたか?

      心当たりがないのであれば、一度「年金事務所」か「ねんきんダイヤル」に電話して聞いてみることをおすすめします。
      ちなみに電話で聞く場合は本人でないと詳しい説明を受けることができませんのでご注意ください。

      できれば明確なお答えを差し上げたいところですが、色々なパターンが想定されますので問合せされるのが一番だと思います。

  2. I.H より:

    再婚の場合の振替加算について   夫65歳、妻60歳 でした。こういう場合には権利はありませんか?  いま現在 75歳、70歳 です

    • ねんきん先生 より:

      Iさん、こんにちは!
      さっそくお答えいたします。
      ご主人が現在75歳ということは、昭和19年のお生まれでしょうか?
      そうであればご主人の特別支給の厚生年金の定額部分の開始が62歳からなので、
      ご主人の62歳の誕生日の前日の時点で生計維持関係にあったかによります。
      ご主人の62歳の誕生日の前日の時点でご主人様の厚生年金加入期間が20年以上あり、婚姻されていたなら加給年金が加算されます。
      (内縁関係でも生計同一関係が認められれば可)
      そして、奥様が65歳になると加給年金は消滅して振替加算が奥様の基礎年金に加算され始めます。
      但し、奥様にも厚生年金加入期間が20年以上あると振替加算はされません。
      また、奥様の年収が850万円以上ある場合は生計維持関係にはないと判断されます。